

鎖の音が響く。 ドスッッッ! 俺は闇ファイトでライバル社のスパイとして疑われたらしい。 「吐かないと二度と闘えない..
Added 2020-07-09 16:40:55 +0000 UTC鎖の音が響く。
ドスッッッ!
俺は闇ファイトでライバル社のスパイとして疑われたらしい。
「吐かないと二度と闘えない体になっちまうぜ…」
俺の目の前の男がそう呟く。
「はう…はううっ…はぁはぁ」
天井から吊るされた鎖に繋がれた俺の両手。
試合後の疲れ切った体にボディーが染み渡る。
「ほお、まだ言わねえつもりか根性あるな」
(違う…俺は何も)
しかし余りの恐怖に言葉も出ない。
この男は昔、闇ファイトでも知れた男。
元ボクシングチャンプで、何人ものファイターをリングでKOしてきたらしい。
急所は知り尽くしているが、じわじわと俺にダメージに与え続けてくる。
ズムッッッ!!
夜が明けるまで鎖の音は響いた。